コーディネータインタビュー 産業技術総合研究所 杉村 領一 氏

2016年12月に開催された「AI・ビッグデータ活用フォーラム」では、国立研究開発法人 産業技術総合研究所 杉村 領一博士にコーディネータを努めていただきました。7月2日に大阪で開催に開催される「AI・ビッグデータ活用フォーラム」を前に、AIの現状と大阪大会に期待することを日本能率協会、小関 俊洋が伺いました。(以下敬称略)

AIをめぐる状況は?

(小関)
お立場とお仕事の内容を教えていただけますか?

(杉村)
産業技術総合研究所でイノベーションコーディネーターをしています。「イノベーションコーディネーター」というのは、産業技術総合研究所の研究をビジネス領域に橋渡しする役割で、ひらたく言えば、いろんな会社さんと共同研究を企画したり、研究所にある技術を世の中で活用するように紹介しています。付随して、AI技術に関する講演や論文の寄稿もしています。

私の場合は、これらの業務に加えて、海外との連携支援もおこなっています。また、「ISO/IEC JTC 1」という国際標準化団体があるのですが、この団体の参加のSC 42という委員会で,AIの標準化が開始されており、SC 42の日本国内の専門委員会の委員長を拝命し標準化に取り組んでいます。

(小関)
「ISO/IEC JTC 1/SC 42」の役割とは何ですか。AIの倫理的な規定を決めているのでしょうか?

(杉村)
「JTC 1」とは「Joint Technical Committee 1」のことで、技術標準を作るのが主な役割になります。その参加の委員会の一つがSC 42です。最近、委員会で議論したばかりですが、倫理や社会価値は、現時点では、技術では語れない部分になりますから、この委員会では扱わない方向です。基本的には、技術に関わる範囲で議論しようということになっています。

(小関)
2016年12月の「AI・ビッグデータ活用フォーラム」で、杉村さんにはコーディネータをお務めいただきました。その時から1年半が経ちましたが、AIはどのように変化しているのでしょうか?

(杉村)
今は「よくわからないのだけれども、とりあえずAIをやりたい」という人がほとんどいなくなりました。以前は、そういう方が産業技術総合研究所にいらっしゃることがよくあった。今は、自分たちでデータを使って分析できる人が育ってきて、持っているデータから何かを引き出せないか取り組んでいる人が増えた。

データ活用に対する関心はますます増しています。産業技術総合研究所には「人工知能技術コンソーシアム」というデータ解析や人工知能の応用を研究している集まりがあります。以前は 60~70社しか参加している会社はなかった。しかし、今は140社以上も集まっています。いろんな意味で土壌ができてきている。産業技術総合研究所が初歩的な内容でお手伝いすることはなくなってきています。少しずつ、世の中でAIやビッグデータを本当に活用し始めた。そんな気がしています。

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